BUTTER(柚木麻子)

「あなたと同じ理由よ。ある日突然、彼らが無性にわずらわしくなったの。求めれば与えられることを、なんにも疑問に思ってないあの人達の顔つきが、何も差し出さないで食卓について、ただぼうっと料理を待っているだけの彼らが、なんの緊張感もなく大切にされて当たり前だって顔をしている彼らが、突然、嫌になったの。そんな相手のために、旬の食材を買って、下ごしらえをして、料理をして、お皿を選んで、盛り付けて、そして後片付けして水仕事するのが面倒になったの。連絡をしなかったり、家事や料理をしなくなったら、彼らは慌てた。疑心暗鬼になってストーカーみたいなことをする人もいたし、元の一人暮らしに戻ったせいで暮らしが投げやりになって体調を崩す人もいた。なんだかみんな母親に世話されなくなった赤ん坊みたいだった。変よね。なんにもできないで私に甘えきっている彼らが、可愛いと思ってたのに・・・・・・」(P387)

本当に面白くて、数日で一気読みしてしまった・・・。久しぶりに小説にハマった!
実際の事件を題材にしているからか、情景描写がバツグンだからか、本当にその世界に入り込んだように感じて夢中で読みました。

そして、もちろんバター料理を食べたくなった・・・。
あとはチキンの丸焼きも作りたくなった・・・。

百田尚樹のモンスターでも思ったけど、実写化を観てみたいなと思う作品でした。

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